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スポーツクラブに会員をどう迎えるか

私たちの業種はと言われれば、それはサービス業です。
そのサービス業に最も必要な能力が接客応対能力です。
しかしこの接客とは単に能力や技術ではなく人間性そのものなのです。ですからこの接客のクオリティーを高めることは人間性を高めることにつながるのです。
そのことを踏まえ、今回のセミナーを、この【接客】について掘り下げ、また確認する機会とし、より身近で日常的なものとして感じていただければ幸いである。

接客とは

ワシントンホテル株式会社名古屋国際ホテル取締役総支配人であった故秋田美津子氏著書の『接客の達人』より抜粋しその一部を紹介することによって【接客】とは何なのかを考えて頂きたい。

  • 話し上手が接客上手とは限らない
  • 巧みなことばより、思いやりあふれた表情を
  • 接客業の魅力に気づかない人ほど、頭を下げられない
  • 本当の感動は、謙虚さの中から生まれてくる
  • 「ありがとう」のことばがもつ偉大なエネルギー
  • 他人を喜ばすことの「価値」を知る
  • 本当の気づかいとは、育むような気持ちで見守ること
  • 仲間同士の一体感が生まれれば、仕事は必ず成功する
  • 表に出ている人より、裏の人にこそもっと気配りを
  • 学んだことは、教えたり与えたりしなければ意味がない
  • 美しいものを美しいと感じる気持ちを大切に
  • 自然に見えるものが最も美しい
  • 感性は、心を空にすればおのずから身についてくる

基本的な挨拶

挨拶の基本は、明るい笑顔と元気な声である。しかし時と場合によって応用する必要がある。それは例えば元気な声と大きな声は意味合いが若干違う、遠くの人に聞こえるようにと大きな声で挨拶したが、近くの人には迷惑になった等、朝は元気にでもよいが、夜遅くの「おやすみなさい」は静かに気持ち良く眠れるようにと気を配ることは必要だし、クレームやミスによって謝罪するときは、元気よくでは困る。

ここに基本的な挨拶用語を並べてみたので、実際に動作と声を出して練習してみよう。
例の動作は基本的に三種類、(ていねいさの度合いによって、会釈、敬礼、最敬礼がある)

基本的な挨拶

この際注意すること

  1. 正式には歩きながらではなく、ちゃんと立ち止まり立位(たった姿勢)礼をする。
  2. 相手の目を見て発声の後に礼をする。
    ただし長い挨拶用語の場合、例えば「お気をつけてお帰り下さい」等は「お気をつけて」まで相手の方を見「お帰り下さい」は礼をしながらの方が自然で良い。
  3. 礼のとき、男性は手を横につけるのが、女性の場合は手の平を前で重ねた方がきれいに見える。
  4. 礼をする速度は自然に下ろし、上げるときはゆっくり下ろす時間の倍かけて上げるときれいにていねいに見える。
  5. 礼の後の目線は礼の前の目線に再び戻し礼が終了と考える。
基本の挨拶用語
  • 「ありがとうございます」
  • 「かしこまりました」

  • 「おはようございます」
  • 「こんにちは」
  • 「こんばんは」

  • 「いらっしゃいませ」

  • 「恐れ入ります」
  • 「少々お待ち下さい」
  • 「申し訳ございません」

  • 「お気をつけてお帰り下さい」

感じの良い電話応対とは

電話では先方に顔や姿が見えないので、相手はあなたが社員なのかアルバイトなのかわかりません。ですから自分がどうであれ相手には通じません。早くお客様の名前や取引先の名前や係りの仕事をおぼえること。
そして積極的に受話器を取りましょう。親切で誠意ある応対を心がけましょう。
これも実際に受話器を手にして動作と発声をすることによって、身体で感じ取ることが大切です。自分の声が電話を通せばどのように変り、どんな印象なのかを教えあいながら工夫することは大切である。

特に声のトーンは研究会のレポートに書いている人もいましたが2オクターブほど高めることによって、元気に聞こえる訳です。普段のトーンでは顔の見えないことをカバーできないので少し上げることによって感じを伝えやすく、リズムも取り易くするのである。

(1)電話をかけるとき

準備~かける

  • 話す内容をまとめてメモに箇条書きしておく。
  • あらかじめ予想される資料を用意。
  • 筆記用具とメモを手元に。
  • ダイヤル(プッシュボタン)は正確に

名乗る

  • 「○○会社の○○です」
  • 「○○会社の○○と申します」

短い初めのあいさつ

  • 「いつもお世話になっております」

名指人を呼び出す

  • 「総務部の○○様(さん)いらっしゃいますでしょうか」
  • 「営業部の○○様(さん)にお取り次ぎ頂きたいのですが」

相手を確認

  • 「総務部の○○様(さん)でいらっしゃいますか。
    お呼びたてして申し訳ありません。今お時間よろしいでしょうか?」

相手の状況が見えないので、
このまま電話で話しをしても良いのかを確認する

相手が名乗らないとき

「私(わたくし)、○○会社の○○と申します。
○○様(さん)でいらっしゃいますね。
いつもお世話になっております、ありがとうございます。」

用件

「さっそくでございますが、○○の件でご連絡を……」
(5W3Hを簡潔・明確に)

不在のため伝言を依頼するとき

「おそれいりますが、お伝え願いますでしょうか」
メモをとってもらうときはゆっくり話しましょう。

用件が数件あるとき、あるいはこみ入った話しのとき

「お話したいことが○件ありますが、今お話してもよろしいでしょうか」
と、了解をもとめること。

復唱

受けた方が復唱。

会社名、氏名、用件

終わりのあいさつ

  • 「よろしくお願いします」
  • 「どうもありがとうございます」
  • 「失礼いたします」
  • 「ごめんくださいませ」
5W3Hとは
  • what(何を)
  • when(いつ)
  • where(どこで)
  • who(誰が)
  • why(なぜ)
  • how(どのように)
  • how much(いくら)
  • how many(どの程度)
(2)電話を受けるとき

電話を受けるとき

ハイ、ありがとうございます○○会社、○○(受話器を取った人の名前)でございます
ハイ、からはじめるのは言葉の歯切れをよくすることと、公衆電話からだとつながるのに数秒かかる ので言葉が途中から聞こえることにもなる為このハイ、が必要である。

  • ベルがなったらメモと筆記具を用意して、すぐに受話器をとります。
  • 電話機は左手で。
  • モシモシは不要。

名乗る

直通電話の場合
  • 「はい、○○会社でございます」

(株式会社)は省略する場合が多い。

交換台経由の場合
  • 「はい、○○課の○○です」
  • 「お待たせいたしました○○課の○○です」

相手の確認

相手が名乗らないとき
  • 「○○会社の○○様でいらっしゃいますね」

あいさつ

  • 「いつもお世話になっております」
  • 「毎度ありがとうございます」

用件の取り次ぎ

名指人に取り次ぐとき

失礼します。
○○の件で○○会社の○○様よりお電話がかかっております。

名指人が席にいないとき
  • 「○○はただ今、席をはずしておりますが…」
名指人が電話中のとき
  • 「○○はただ今、他の電話にでております。
    おさしつかえなければ代わりの者ではいかがでしょうか」
  • 「○○はただ今、他の電話にでております。
    おさしつかえなければ、私がご用件を承りますが…」
相手を長くお待たせするとき

「お待たせしまして申し訳ございません。
ただ今参りますのでもうしばらくお待ちいただけますでしょうか」

名指人が外出中の場合

上司、同僚が外出のときは、あらかじめ帰社時間、行き先、用件等を尋ねておけば、すばやい対応が可能になるはずです。

用件を聞くとき
  • 数字や名前などは復唱して間違わないようにします。(5W3Hで)
  • 内部で打ち合わせするときは、しっかりと受話器をふさぐ。
    (半径4m以内は筒抜けの危険地帯)
  • お待たせするときは理由を言ってまってもらいます。
  • 電話のタライ回しはせず、
    要点を取り次ぐ人に言ってから代わります。
  • 復唱はメモを見て言い忘れたことはないか確認しながら復唱します。
    「それでは念のため繰り返して申し上げます」
    「復唱させていただきます」

受話器を置く

  • 「どうもありがとうございました」
  • 「よろしくお願いいたします」
  • 「失礼いたします。ごめんくださいませ」

かかってきた電話は先方が切られるのを確認してから切りましょう。

(3)メモの基本

伝言メモの作成

  • 伝言は責任を持って伝えます。
  • 電話が終わり次第作成し、口頭での連絡も忘れずに
  • 伝言がある、なしに関わらず、本人に電話があったことを伝達します。
  • 伝言メモは本人に伝えてはじめて完了です。

伝言メモの作成

クレーム対応

お客様が私たちのお店のファンになってくれるかどうかには、さまざまな基準がありますが、クレーム対応もその1つです。
どんなに優秀な店でも、全くクレームがないということは、まずありえません。心を込めて落ち着いて対応すれば、クレームの1つや2つ、何も恐れることはありません。
ですから、無駄に「クレームがありませんように」と祈ったり、いざクレームがついたという時に、「商品を取り替えればいいんだろう」「謝ればいいんだろう」と、お客様の気持ちを考えずに、クレームの解決ばかりを急ぐのはとても無意味です。

  1. まずお客様がクレームのためにお店にいらしてくれたり、電話を掛けてくださったことに対して、「わざわざお越し(お電話)、頂きありがとうございます。
    ご迷惑をお掛けして誠に申し訳ございません」と、お礼とお詫びを申し上げます。
  2. そして、セールスレポートや顧客カードを確認しながら販売当時の状況を把握し、お客様が「どうして欲しいと思っているのか」を会話の中から探ります。
    ここでは、できるだけ同一商品又は代替え商品の取り替えという方向で話しを進め、お客様から言われない限り安易に代金のお返しを口に出さないようにしましょう。
  3. 取り替えか返金かという対処の方法が決まったら、いたずらにお客様をお待たせすることがないよう、速やかに作業します。
  4. 「本当に申し訳ございませんでした」とお詫びを言いながら、取り替え商品又は代金をお渡しします。「また、ぜひいらして下さい。お待ちしております。」と言い添えるのも忘れないようにしましょう。

基本的には、接客などに関するクレームも同じです。
要は、「とにかく早く処理しよう」というものではなく、お客様がどういう対応を望んでいるかをまず考えるのです。
クレームの中には「今更どうしようもない」ようなことも多いですが、「今更そんな事言ったって」というのではなく、「よほどお気持ちを害されたんだなあ」と思えば、「申し訳ございません。これから気をつけます。」と言う言葉にも心がこもります。お客様はそれで気持ちがすっきりするのです。

それから、商品の検品や管理状態に不備はないか、接客態度に悪い所はないかなど、常に意識して、クレームの起こりそうな状況をお店からなくすことも大切です。
また、クレーム記録帳を用意して、いつ・どのようなクレームがあったか、その時の対応はどうであったかを書いておきましょう。
このようにデータとして蓄積しておけば、お店の弱い部分がわかるだけでなく、新しい品揃えやサービスを考える時のヒントにもなります。

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